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第10話 元ダイエーホークスオーナーの脱税
旧福岡ダイエーホークスオーナーの中内正氏が相続税法違反で逮捕!
福岡の名士(?)の、何とも哀れな末路ですが・・・。
悪質な贈与税逃れ
先日、プロ野球、旧福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)の元オーナーで、ダイエー創業者の故中内功氏の次男である中内正氏(50歳)が、贈与税約2億7000万円を脱税したとして、さいたま地検に逮捕,起訴されましたね。
容疑は、2005年8月に功氏から約五億五千万円の提供を受けたのに贈与財産として申告せず、贈与税約2億7000万円を脱税した、というものです。
正氏は、2005年2月に東京都大田区の自宅を約12億円で売却して自身の債務返済に充てましたが、その自宅敷地の一部に功氏の所有権があったため、さいたま地検は、売却代金のうち約5億5000万円が正氏への贈与にあたると判断しました。功氏は、2005年9月に死去しており、正氏は贈与の事実を隠すため、毎月一定額を功氏に返済しているように装っていたとされています。
要するに、ダイエーが破綻し多額の負債を抱えた功氏の相続にあたって、正氏が「借金は引き継がずに、何とか財産だけ引き継ごう」と画策した疑いがもたれているのです。
盛者必衰
正氏は、2001年、当時、球界最年少で福岡ダイエーホークスのオーナーに就任し、ソフトバンクへの球団譲渡後も、2006年まで名誉顧問を務めました。中内功という偉大なカリスマ経営者の後釜として本人自身もどうしていいかわからなかったのでしょうが、残念ながら、経営者の器ではなかった、ということです。かつて隆盛を誇ったダイエーグループは再生機構によって解体され、中内オーナー一族は経営から追放、球団も手放すことになってしまいました。
今回の正氏の逮捕は、盛者必衰、いささか哀れな感もありますが、仮に脱税が事実であれば、極めて悪質であり、許されるものではありません。むしろ、ダイエーの破綻によって多大な迷惑をかけた債権者の方々に少しでも返済し、自分は裸一貫で出直す、というのが、人間としてあるべき道だったのではないでしょうか。
それにしても、この正氏の逮捕でどうしても思い出してしまうのが、「平成の脱税王」鳩山前首相です。鳩山の場合は、母親から毎月1500万円もの贈与を受けておきながら、これを架空の支援者からの政治献金として処理していたのですから、正氏とは比較にならないくらい悪質で、言語道断なのです。しかし、鳩山は「知らない、秘書がやったこと」で逃げ切ってしまいました。
一方は逮捕、もう一方は逮捕もされず、のうのうと国会議員にとどまり続ける・・・。この不公平が払拭されない限り、ますます、真面目に税金を納める人が減りそうですね。それでは、次号で!
タックル法律講話とは…
当事務所代表の堀内恭彦がビジネス情報誌「フォーNET」に連載中の人気コラムです。
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